芸術こども支援
ほめる
褒める について
褒める とは
子どもを「ほめる」ことの有効性
のようなことについて
あらぬ敵対論争を引き起こしていることに辟易した
という経験があります。
親として、専門職として、という
資格経験のみに基づくのではでなく
書籍、学術文献なども参考にさせていただきながら
一言でも持論を表明しておきたいと思っておりました。
褒めることで
その子の内面(人格)が健全に育つとはいえないが
行動変容のきっかけにはなり得る
というところにとどまっているのが、私の考えです。
褒める行為を全否定しているわけでもないのですが
子どもの行動に、いちいちほめるという評価をつけることに対して
懸念と抵抗があるということです。
表現 とは
表現をするということは最も自発的な行為の一つです。
褒められるから 表現するわけではありません。
無意識の領域が作用していることが、大切なことであると考えています。
幼児における音楽教育は
人間の無意識に作用するメソッドであり
理屈に基づいた意識に作用するメソッドではありません。
(発達学的には別です)
音楽の学問として理論が不可欠ですが、人格教育としては、実演が重要です。
芸術療法を考える際にも、
工作や描画、文章や詩を作ること等は、
自己の潜在的なものの表現のひとつであり、
他者からの承認は不要です。
褒められるようなものを作る
ということではないのです。
利他ということ
link Wikipedia 善きサマリア人の法より参照
かつて、ほめて育てるというキーワードは日本全国に普及し、
それは、普及しすぎた感がありました。
欧米の様々な教育メソッドや文化においては、存在しない、
あるいは、遠い過去の話であったように思います。
評価しあうと、その共同体は、衰退へ向かうという考え方もあります。
過剰な承認欲求は、毒(poison)になることも考えられます。
敢えて言うならば・・
セリフとしてだけではなく、
心から他者を褒められるような子どもを育てる大人側の問題
すなわちそれは、ほめる側が利他的精神に基づいて行ったのか
あるいは、そのような人格であるのかということのほうが
教育や社会にとって重要であった、と私は考えています。