心理的虐待(社会問題)

心理的虐待とは

Gaslighting

 2018年には英国(犯罪法)で、今年は米国で、

「Gaslighting(ガスライティング)」

という言葉が改めて最近一般的に広められました。


折角なので、記事を書いておこうと思います。




ガスライティングとは、心理学用語の一つで、心理的虐待の手法の一つとされています。


これまでに、映画「ガス燈」などで、一般公開はされていましたが、

当時は、インターネットやスマホも普及しておらず、

AIとの共存社会も展開されておらず、

その解釈は、現代とは少し違うものであったと記憶しています。


かつて、ガスライティングは、大人が行う卑劣な行為でしたが、

現代は、未成年の間でも広がり

深刻な社会現象として認識されつつあります。

いじめ・ハラスメント


ガスライティングの目的は、

ターゲットを「破滅」させることであり

追い込むためには、陰湿で用意周到、

その目的が達成されるまで繰り返され継続することが

特徴であるといえます。



地域、公共の場、職場の他

未成年の居場所である

学校や高等教育機関でも日常的に繰り返された

社会問題であるということができると思います。

ターゲットに設定されると、簡単には解消されません。



これは、首謀者たちの行為の理由と人格によるところ

が大きいため、と考えられます。

心理学的手法


ガスライティングは、

言葉による人間の心理操作だけでなく、

相手の知覚(五感)、潜在意識などをも使って

徐々に自己破滅へ追い込むという、卑劣な行為です。



ここでいう自己破滅とは、

ターゲットの知覚、認識などに狂いが生じ、

パーソナリティ障害のような症状を引き起こすなど、

それまでの社会生活ができないようになることを指します。



自己破滅に見せかけるため、

行為者を特定しづらいという特徴があります。



わかりやすく言えば、

「心理学」や「精神療法」の悪用ともいえます。




日本においても、

潜在的なレベルで、悪意を感じることなく

ガスライティングと同様の言動

を行っているケースが、増加し、

やむを得ず、

パワハラ防止法や、いじめ防止対策推進法

の制定と相成った面は否めないと思います。






人格教育 と 教育問題




ガスライティングを行う人格について

医学的には一応いくつか規定がありますが、

病的ではなくてもその傾向を含める場合も多い

と考えられます。




また、問題点の一つとして、

現代の幼児期を含めた子どもにも

潜在的に蔓延している可能性は十分に考えられ

今回の米国の公表は、

子どもも含めた社会状況に警笛を鳴らしたものだと

捉えることができると思います。




付け加えれば、人間社会における

「人格なき学識」(社会的大罪 マハトマ・ガンジー 1869-1948)

の結果の一つと考えることもできると思っています。


他者を破滅させても何も感じない

というこどもの心理は、どこから生じるのでしょうか。

学説的には、遺伝環境因子とされていますが、

他にも理由があるのではないかと思います。



他者を破滅させるまで追い込む

という人間の心理は、どのように生まれるのでしょうか。



社会から

潜在的な心理的虐待(ガスライティング)

をなくす意識が必要だと思っています。




スフィンクス